史記:1 覇者の条件


司馬 遷
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司馬遷が書き記した大歴史書「史記」。本巻は伝説の聖王たちの時代から周王朝を経て、斉の桓公を初めとする覇者の記録、そして呉越の凄惨な戦いまでを取り扱う。
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 徳間の「中国の思想」シリーズを読み終えたので、次は徳間の史記を読み潰していこう。

 実に分かりやすい進軍路である。

 取りあえず小生はいかに本棚のスペースが圧迫されようが読みやすさにおいてハードカーバーの方が好きなので、徳間文庫の史記ではなくハードカバーの新装改訂増補版をチョイスすることとした。徳間のハードカバーは取りあえず表紙が美しい。十八史略なんぞみると新装改訂される前の表紙の方が好みであるが、在庫切れが多いので仕方あるまい。

 思想家シリーズの幾つかは誰が書いたのかハッキリしないのに対し、史記の作者は司馬遷であることは間違いない。この司馬遷なる人もまた、歴史の激流の中で数奇の運命に翻弄された人であった。
 父親の代から立派な歴史書を書き上げんと志し、司馬遷はその為に幼少の頃から英才教育を受けて育ったようである。まさに生まれてきた瞬間から歴史を書き記す為にある人生。
 その願い叶って順調に準備を始め、順調に仕官して順調に執筆をスタートさせるが、そこで人生が一変する。李陵なる将軍が功績があったにも関わらず武帝の怒りに触れ、その処分を検討されることになった。司馬遷は彼を弁護して助けようと試みるが、失敗。李陵は処刑されて自らも死か宮刑かという選択を迫られる。

 宮刑とはつまり、去勢されて宦官となることだ。大変な恥である。また恥かどうかは別としても、男性からすると死と天秤にかけるに値するできごとであろう。司馬遷も悩みに悩むが、たとえ生き恥を晒すことになっても自分には果たさねばならぬ使命があると決意し、刑を受けて宦官となり、ついにこの大著作を完成させるわけである。まさに歴史の為にある人生。もの凄く使い道の明確な人生である。

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2008年06月23日 | Comment(0) | TrackBack(0) | 資料/歴史

中国の思想:8 管子


松本 一男
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古代中国の春秋時代、斉の国の名宰相である管仲の言行録。孔子や墨子とは少々趣が異なり、こちらは人間とはなんぞやというよりは、政治哲学について語られている。現代にも通用する政治哲学の金字塔と言えるだろう。
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「徳間の中国の思想シリーズの旅も終了だぜイエー」と言い放った後に気付きました。あれ、管子忘れてる、って。
 よりにもよって管子。小生がこのシリーズで韓非子の次に好きな管子……!

 管子は春秋時代の斉の国で名宰相と名高かった人で、本名は管仲という。その管仲の言行録として記されたのがこの「管子」であります。時代としては、孔子よりもかなり前。なので、論語で孔子が管子のことを(少しばかり批判的に)取り上げたりもしているわけです。


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中国の思想:別巻 中国の故事名言



和田 武司
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我々にとっても馴染みの深い、中国の故事名言を集めた一冊。よく知った言葉の意外な出典や、本来の意味など。短い中に面白く読めるエピソードを纏めて、「ちょっと読む」のに丁度良い。
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「徳間の中国の思想シリーズを読み潰す旅」もいよいよこれで最後。最後の一冊はこのシリーズの別巻となる「中国の故事名言」であります。
 タイトル通り、中国の故事や様々な書から引かれた名言を紹介した本で、それぞれに短めの文章で意味やエピソードを紹介している。
 これと似たような種類の本はもう唸るほど出ていて、このシリーズの編集委員のお一人でもある守屋先生の「中国古典 一日一語」だとか、はては「ビジネスで使える故事成語」みたいなものまで書店で溢れかえっている。なのでどれを読むかはお好みなのだが、徳間のシリーズを読んでいた人にはこの本の方が文章も馴染み安いであろう。


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中国の思想:12 荘子


荘子
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老子と並んで道家思想の中核を成す「荘子」。人間の知覚に斬り込み、我々を取り巻く「常識」がいかに頼りなく不確かなものであるかを暴き出す、淡々とした中に鋭さを秘めた一冊。
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 じわじわと続いていた「徳間の中国の思想シリーズを読み潰そうキャンペーン」も残すところこの荘子を含めて二冊。最後の一冊は別巻である「中国の故事名言」なので、思想について語られたものとしてはこれが最後であります。

 老子とまとめて「老荘」なんぞと表現されることからも分かる通り、荘子は老子に並ぶ道家思想のエース的存在。生没年代ははっきり分かっていないが、おおよそ西暦前400年頃であろうと推定されている。つまりキリスト様が馬小屋でオギャアとやるよりずっと前ということになる。

 道家と言うからには老先生の仰る例の「道」、あれが出てくるわけだ。あの分かるような分からないようなアレが。では荘子も「あー……?」かと言えば、老先生の仰ることよりは幾らか分かりやすいんではないか、と思う。


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中国の思想:6 老子・列子


奥平 卓
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老子が我々に残してくれた無為自然な生き方のヒントを、分かりやすい現代語訳で描く名著。人間とはそもそも何であるか、人間が人間らしく生きるとはどういうことなのか。礼や知の鎖を解きほぐし、人の原理に迫ろうとする迫力の書。
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 徳間書店の「中国の思想」読み潰しキャンペーン続行中の一冊。
 そして小生の更新を留めていた原因の一部でもある一冊その二。

 易経とはまた全然別の意味で、これと「荘子」が小生の筆を重くするわけであります。苦手なものを先に片付けようなんて柄にもなく真面目な学生のようなことを考えず、素直に「菅子」を先に書いておけばよかった。
 面白いのか否かと問われれば、積極的に面白い方である。それは間違いない。ただこう……もの凄く感想を書きにくい本でもあった。


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中国の思想:7 易経


丸山 松幸
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「中国の思想」シリーズの中ではやや異色の一冊。
論語や孟子と違って、君子たるものかくあるべし、というようなことを故事や理論を重ねて説明している書、というのとは少し違う。筮竹を通して思想を語る、少し不思議な人生攻略本。
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 徳間書店の「中国の思想」シリーズ、久しぶりの更新は「易経」。

 実は更新が久しぶりになった原因の一部はコヤツにある、と申しますか。シリーズ読み潰し計画に基づいてページを開いてみたものの、しばらく手が止まっていたわけであります。
 別に、面白くないワケではない。読み出すとこれがけっこう面白い。ただノって来るのに少しばかり時間がかかる。というか慣れが必要。

 上の紹介記事でも少し書いたが、「中国の思想」シリーズの他の本とはやや趣が違うのがその原因。


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「ほぼ日手帳」カバー(ナイロン)


 ほぼ日刊イトイ新聞 ほぼ日手帳ストア

 こちらで販売されている「ほぼ日手帳」だが、この手帳用カバーが文庫サイズなのでブックカバーとして利用できる。特にナイロン生地の商品がブックカバーとしてはお勧め(革の方は試していない)。
 文庫サイズブックカバーなんぞ幾らでもあるわという話ではあるが、このカバーに特有のメリットもあるのだ。

1:分厚い文庫も余裕でクリア
2:ヒモしおり二本付き
3:ナイロン生地なので汚れに強い
4:ポケットが沢山ついている

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ふみ香


siori.jpg


 池袋のLoftで見つけた栞。三枚組630円と紙製の栞としては少々お高目だが、栞の中に香が入っていてほんのりと香る。
 匂いは着物の香によく使われるものと同じ……だと思うのだが、くどい匂いではなく本を開いた時にふわりと香るという程度で心地よい。
 写真に写っている黒、ピンクの他に赤で三枚組。男性が持つには抵抗のあるデザインだという気もするが、別タイプの文香にはもっとシンプルなものも有り(元来の手紙に添える形のものも多い)。
 時間も忘れて夢中になって読んでいると知らぬ間に疲れが溜まっていたりするものだが、手軽なリフレッシュ用品としていかがか。

中国の思想:2 戦国策


守屋 洋
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舌先三寸で乱世を泳ぎきる説客、義理人情に命を賭して大物を屠ろうと飛び込む刺客。動乱の時代を生きた男たちの強かで鮮やかな物語群。
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 いやもう、これは文句なく面白い。

 例の如く「徳間のあのシリーズ」ですが、「論語」や「孟子」、「墨子」などとは違い、思想よりも説話集と言った赴き。中国の戦国時代を生きた男たちのエピソードを集めた本であり、「君子たるものどう生きるべきか」と言ったような小難しい話ではない。
 舞台となるのは戦国、つまり大小の国が入り乱れ、互いの領土を狙って牙を剥く乱世。主役となるのはその時代を知恵や勇気、或いは義理や人情で生きた男たち。大物政治家の名も見えるには見えるが、どちらかと言えば「この一瞬」を煌めかせた人たちの話が目立つ。

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中国の思想:4 荀子


杉本 達夫
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「性善説」を説いた孟子に対し、荀子は「性悪説」を主張した。人間の本性は悪である。だからこそ善に向かって努力せねばならないとするその主張は、人間の持つ後天的な能力と可能性への信頼で貫かれている。
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 毎度お馴染み「徳間の例のヤツ」、今回は「荀子」であります。
 孟子が「性善説」を説いて人の本性は善であるとしたのに対し、荀子は「性悪説」を主張。人の本性は悪であるが、だからこそ努力して善に向かうことが重要であると説いて、教育の重要性を主張した。

 荀子は儒家の大物ではあるが、その主張は現実主義に徹し、常に政治に眼が向いていた。言っていることの内容を見ても、今までの儒家が仁だ義だとフワフワした綺麗なものを持ち出して主君の徳を重んじたのに対し、荀子の主張はより実践的な部分に向けられ、礼の名で法を重んじている。後にこの門下から法家の大物・韓非子が出たのも頷ける話だ。

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